どこまでも続く闇に入り、手探りで探す。誰も覚えていない記憶の中で、月は地球を見つけた。
やがて人は夜空に月を見つけ、決して届かないとわかっていながらも、その手を伸ばす。思い出すことはできないけれど、白く青い月の光は、かつて自分の手のひらの中にあったのだと、なにかが耳元でそっと囁くからだ。
なんども夜空を見上げ、その美しさと本当に一つになったとき、人は気がつくことができるのかもしれない。自分の心の中にある、夜空の存在に。眼には見えない温かい光が、いつでも全てを優しく照らしてくれる。
遠く深い闇に微かに光る星の瞬き、その音を頼りに、手を伸ばせば、いつか。。。
かぐや姫は竹の中で、静かに目覚めるときを待っている。あなたの夜空に輝く月へ、還ってゆくために。
2014年2月4日 岡山 知憲